雑記：何故みのがすバグの利用者は多かったのか

「みのがすバグ」を利用した1700人のプレイヤーが何らかの制限を受けました。

初犯なら10日間の利用停止、重犯なら永久BAN、みたいです。個人的にはこの対応は凄いなーと思っています。コストも大変そう。

さて、ダメなことはやったらダメ、それは当たり前です。にもかかわらず今回は1700人という大人数が制限を受ける事態となりました。なぜそうなったのかを考えてみます。批判でも擁護でもなく、単に状況を整理して考えるのが目的です。

邪神の宮殿報酬リセットも行われていた

今でこそ「クロペンみのがし」だけがクローズアップされていますが、1月7日のメンテ後には2つの現象が同時に起きていました。

【今起きてることまとめ】 (1)邪神の宮殿の報酬がリセットされ、また初回報酬がもらえる→公式容認(後日保証アリ) (2)ムチ「クロスペンデュラム」に付いている「状態異常成功率+10%」が「みのがす」にも適用され、ボスを含む全ての敵に一定確率で効く→バグ利用に該当(禁止)

— おてう (@oteu_dq10) 2016, 1月 7

毎月10日と25日に更新されるはずだった邪神の宮殿の報酬も復活していたのです。 普通に考えたら10日にはまた更新されるので、期限はたったの3日。行ける人は急いで邪神に行くのが普通ですよね。

そしてツイッターにはそれと同時に「邪神にみのがしが効く」という情報も出回ります。この流れだと、じゃあ試しにやってみようってなりますよね。

今となっては全ての情報が出揃ってますけど、当初は「報酬は取っていいけどみのがしはバグだからダメ」という正解にたどり着くのはそう簡単ではなかったように思います。

これまでやったもん勝ちだったのが急に変わった

で、ツイッターにしろ何にしろ情報をしっかり確認すればみのがしが効くのがバグっぽいことは分かるんですけど、みんなしっかり確認せずに出発します。なぜそうなるかと言うと、これまでこの手のバグは利用してもお咎めがなく、利用しなかった正直者だけが損をしてきたからです。いわゆる「やったもん勝ち」の状態です。

呼び寄せの筆なんかもそうでしたが、後日修正されて不利になる可能性を感じ取ると、上位プレイヤーはものすごい勢いでそのコンテンツをこなします。ちなみに筆の修正懸念はメタル香水がバグじゃないかという点やゴースネルがターンエンドに長時間行動しない場合がある点などでした(今では仕様だろうと思われていますが)。

なのでまあダメはダメなんですけど、自キャラを強くしたいという情熱が強い人には行かない選択肢が浮かびにくかったんじゃないかなあと思います。

アウト・セーフのギリギリを狙わないといけないゲームが存在する

他のゲームでは結構よくあることみたいですが、世の中にはアウトとセーフのギリギリの所を攻めていかないといけないゲームというのが存在します。一例を挙げますとポケモンの対戦プレーでは、対戦中に回線が切断されると引き分けになるという仕様がありました。そのため、負けそうになった時に回線を意図的に切断すば、記録上は勝ち続けることができます。で、この仕組みが全国大会の予選にも適用されました。この時運営が行った対策は「切断率の高い方から上位○○名をBAN」というもの。ポケモン対戦にはじゃんけん的な運要素があるため、どんな上級者でも勝率はそんなに高くありません。そのため、BANされない程度に切断を使った人が勝率上位に入賞することができました。

これはほんの一例なのですが、おそらくアウトとセーフのギリギリを突くのはゲーマーとして常識、という考え方がゲーム界の土壌として存在するのではと思います。

まとめ

今回不正を利用した人が多かった理由

• 邪神の宮殿の報酬リセットがあったため、現地に行く人が多かった
• 今までこの手のバグはお咎めなしだったので修正前に駆け込もうとした人が多かった
• アウト・セーフの境界を狙うことに抵抗が少ない人たちが存在する

ドラクエ10で不正の判定を厳しくするというのは良いと思います。今回こういう厳しめの判断が出たので、今後はやっていいかどうかわからないものはやらない方が良いという雰囲気が広まっていくと良いですね。

僕個人や極限の方針はこれまで通り。不正はしないですが、不必要に活動範囲を狭めたりもしません。ただ、再現性のあるバグを見つけた場合、最初の報告先は皆さんではなく運営です。多分、それが一番重要なことではないかと思います。