※「ニコニコ動画」にプレイ動画を投稿しました
※執筆時点はバージョン1.4後期、レベル上限は70です。
■はじめに
7月19日1:59頃、筆者らはドラクエ10最強のボス「災厄の王」を3人のみという制限つきで撃破しました。
討伐タイムは27分43秒です。
ここでは、撃破への道のりや、実際の倒し方などを紹介していきます。
今回は攻略方法が特殊で難易度も高いため、普通に倒す際の参考にはならないかも知れません。
■攻略条件
攻略条件は以下の通りです。
・神話編クエストのラスボスである「災厄の王」に、人間3人のみで挑んで倒す
・その他の縛りは無し
災厄の王はドラクエ10では初めてとなる、2つのパーティーが「同盟」を組むことで8人で挑めるボスです。
筆者らは既に同盟を誰とも組まない「人間4人のみ」での攻略を達成していますが、
今回はさらに1人減らして3人による撃破を達成しました。
4人の時でも各キャラの行動がかなり忙しかったのですが、今回は1人減ることでパーティーの合計行動回数が前回の4分の3に減ることになりますので、
無駄な行動がほとんど許されないシビアな戦いになりました。
使用したアイテムは世界樹の葉1個、エルフの飲み薬1個、賢者の聖水、魔法の聖水です。
エルフの飲み薬は賢者の聖水がなくなってやむなく使い、使った直後に敵を倒せたので必須ではありませんでした。
使用した賢者の聖水は8個程度です。
4人撃破時のデータから考える3人撃破への道のり
4人撃破時のパーティーは、戦士・僧侶・僧侶・魔使でした。
戦士が体当たりで敵の行動を止めたり刃砕きで攻撃力を下げ、
魔法使いが僧侶2人のぶきみなひかりの援護を受けながら覚醒メラミで攻撃。
これで25分14秒ですから、ぶきみなひかりがないと30分の制限に間に合いそうにありませんでした。
職業 | 主な行動 |
戦士 | 刃砕き(開幕)、たいあたり(強力攻撃時)、刃砕き(2匹目以降)、ビッグシールド、MP回復、ぶきみなひかり |
回復僧侶 | 僧侶2にザオ、聖なる祈り、ベホマラー、ベホイミ、MP回復、ぶきみな光、戦士にズッシード、魔使にキラポン(後半) |
補助僧侶 | 聖女の守り(僧侶2→戦士→僧侶1→魔使)、MP回復、魔使にキラポン(後半)、戦士にズッシード、ぶきみな光 |
魔法使い | ヘナトス(ヘナ切れ時のみ)、MP回復、早読みの杖→魔力覚醒、メラミ |
僧侶2人は片方が回復役、もう片方が補助呪文役。
当初は回復が2人は必要だろうとの判断で僧侶を2人にしたのですが、
終わってみれば補助僧侶は聖なる祈りすら使わず、1度も回復を行いませんでした。
だからといって僧侶を1人にしていいかというと、そう単純ではありません。
補助僧侶は常に前線にいたことで、同じく前線にいる戦士への補助を素早く行うことが出来ていました。
また、補助僧侶は補助だけではなく、戦士がたまに死んだ際にはザオもかけていました。
この時僧侶が2人いるからこそ、「ザオ+祈りベホマラー」で瞬時にリカバーができていたのです。
また細かい点を挙げれば、回復をしない僧侶は回復魔力があまり必要ないので、装備の錬金を耐性ガードに充てることが出来ました。
ガードを充実させれば回復魔力が下がり、ベホイミやベホマラーでの回復量が下がってしまいます。
さて、このように3人で倒す場合は職業をどうするかという問題もありますが、もう1つ、
前衛と後衛はどちらが2人になるべきかという方向からも検討を行う必要があります。
前衛が1人だと狙われる人が1人となるので、全体攻撃でも被害が小さいですし、
その人に回復と補助を集中すればいいという利点はあります。
しかし壁による相撲が長期に及ぶと、敵は常に後衛の方に向かっていくのに対して
前衛は敵によって外周方向へ押されるため、やがて壁が外れて敵が後衛の所まで来れてしまう、という現象が起きます。
また、壁が1人だと敵の押してくる早さが早いので、後衛は詠唱の長い特技を使っていると敵に追いつかれて殴られてしまいます。
いっぽう前衛が2人だと、外周に押し出されそうな1人が徒歩で内周へ移動できるので、安定した壁形成を行えますが、
全体攻撃を2人が同時に食らってしまうのが問題です。
一撃必殺級の技が来た場合は、2人のHPが1になった上に聖女の守りが一気にはがれることになりますが、
今回は僧侶が1人しかいないので、この2人の回復には4手も要することになります(ベホマラー1回では全快になりません)。
3人撃破のための火力
職構成や装備内容を検討するため、ここからはいわゆるブレインストーミングを行っていきます。
一般論として、低レベル攻略系では「敵のどんな行動が来ても(ほぼ)確実に耐える」という状況を作って長期戦で倒すか、
「火力を高めて敵のやばい行動が来る前に速攻で倒す」という短期戦を目指すか、2通りの方法があります。
歴史的には、例えばドラクエ5の極限低レベルクリアにおいては前者の方法が採られ、
ドラクエ8の極限低レベルクリアでは後者の方法が採られました。
今回の攻略の戦術を組み立てる際に、最も重要となるのは「火力」です。
何故なら、30分以内に倒さないと強制的に戦闘が終了になるという制約があるためです。
回復が追い付かなくなってしまった際に「敵の攻撃を運よく避ける」という可能性はあっても、
「運よく30分を超えても戦闘が終了しない」などという運の要素はありませんから、
倒すのに60分かかる火力とかでは絶対ダメです。確実に解決する必要があるわけです。
30分で倒すための火力とはどういうものかというと、約63000のHPを30分で削ることを意味しますから、
1分あたり2100、7回行動するなら一撃で300以上のダメージを与える必要があります。
しかも1分に7回というのは、ピオリムがない限りほぼ上限に近い行動回数ですが、
魔使なら魔力覚醒・早詠みの杖を使う必要もありますし、
戦況によっては攻撃行動がとれない状況もあるはずですので(逃げる、転ぶ、死ぬなどを含む)、それを加味するとかなり厳しい数字です。
いっぽう逆に、前衛が体当たりやキャンセルショットなどで多少削ってくれることを計算に入れる必要があります。
30分戦い続けたとして、1分に3~4回ほどこれらの攻撃が入るとすれば
約70ダメージ×3.5回/分×30分=7350ダメージ程度が入ります。小さいようですが、
メイン火力の与えるべきダメージが63000-7350=55650に減るなら、1分あたり1855ダメージ。
これなら1分あたり6回行動でも310ダメージでいいことになります。
さて大局的な数字いじりはこの辺にして、実際に300を超えるダメージを安定して与える手段はあるのでしょうか。
前回は魔使の早詠み+覚醒+メラミにぶきみなひかりを合わせ、ダメージは通常時で約360、ぶきみ2回で約500でした。
ダメージが2倍になる魔力覚醒は当然必要ですが、敵から逃げながら素早く呪文を打つという観点で、早詠みの杖も必須でしょう。
今回は1人足りなくなるためぶきみなひかりを使う機会が激減しますが、
メラゾーマを使えばダメージは約1.2倍になるので、もしかすると間に合うかもしれません。
実際に軽く計算してみましょう。攻魔500で覚醒すると、メラゾーマは平均447ダメージになります。
前述の前衛による攻撃を加味すると、約125発撃てばいいことになります。
メラゾーマ5回ごとに早詠みの杖と魔力覚醒を1回ずつ使うとすれば、それらを含めた合計の行動回数は175回。
1分に6回行動すれば、29分10秒で175回行動できます。ぎりぎり間に合う!ように見える!!
もちろん手段はそれだけではありません。賢者のドルモーア、旅芸人のバイシオン+氷結乱撃、バトルマスターのすてみ+二刀流or渾身斬りor天下無双、スーパースターのゴールドシャワーなどにも可能性はあるでしょう。
3人撃破のための前衛
次に、敵の攻撃を耐えるための前衛について検討してみましょう。
敵の攻撃が簡単にこちらの最大HPを上回ってくる以上、聖女の守りは必要ですから、1人は僧侶とします。
残る1人は、敵の行動をキャンセルできる誰か、ということになるでしょう。
後衛が魔使ならば、壁が成立していないと打撃一撃で殴り殺されてしまいます。
打撃でなくても、魔旋斬や振り降ろし、そしてインドラの矢でも一撃です。
これらの攻撃をHPの低い魔使が食らえば、たとえ聖女の守りがかかっていたとしても、復旧には「祈りベホイミ+聖女の守り」と2手必要ですから、
後衛がそうやすやすと殴られていては僧侶の行動が間に合わないのは明らかです。
従って、前衛が2人で壁をするということになります。僧侶も前衛になります。
そうするとどうなるでしょうか。
僧侶は大地の竜玉を装備しても(持ってませんけど)HPは370程度。
ヘナトスが入っていない状態での敵の打撃は、守備力320で約360ダメージです。
そう聞くと安泰そうに見えますが、実際は約336~384ダメージで、3割弱の確率で致死ダメージが来ます(計算方法は割愛します)。
じゃあ前衛を戦士にしてやいばくだきを入れれば…と期待したい所なのですが、
災厄の王は残りHPが75%と50%を切った時に中の人が入れ替わる関係で、ヘナトスの効果が突然無くなります。
その後も、敵の行動をキャンセルするなど他の行動も必要なので、ヘナトスを入れるのはそう簡単ではないのです。
また、ビーナスの涙ではなく大地の竜玉を装備すれば、本来約400弱ダメージであるジゴスパークも2割軽減できずに一撃死状態になります。
僧侶が忙しく行動しながら壁をしていれば、ジゴスパーク時に歩いて逃げることは容易ではないでしょう。
唯一の回復・補助・蘇生役を担う僧侶は絶対に死んではいけないため、
僧侶がダメージを受けたら自分を回復するまでの間は壁を離脱して後方に下がることになり、
その間は壁が安定しないことにもなります。
また、火力・僧侶に次ぐ最後の1人は戦士がいいか、パラディンがいいかというのも大きな問題です。
これは細かく戦術を詰めた後に決めるのが良いでしょうが、
おそらく基本的にはやいばくだきが必要かどうか、ということとほぼ同義になるでしょう。
やいばくだきが必要なら戦士、不要ならパラディンが優れています。
「前衛は戦士だから火力は云々」ではなく、「火力が云々だからやいばくだきが必要(or不要)」という順序で決めるべきです。
但し、もしかすると自分でズッシードや回復・キラキラポーンをできるという理由でパラディンが選ばれる可能性もあります。
3人撃破のための僧侶
2人だった僧侶は、おそらく1人に減らさなければならないでしょう。行動回数の面では僧侶が一番大変なはずです。
前回は蘇生、回復の他に聖なる祈り、聖女の守り、MP回復、ぶきみな光、ズッシード、
キラポン、スクルトを行っていました。
1つ1つの効果が1分とか2分なのですから、こんなにたくさんの補助を維持できないのは明らかです。
従って、大規模なリストラを行う必要があります。
スクルトやキラキラポーン、そして唯一の攻撃の補助であるぶきみな光は無くしたい筆頭です。
一方そういった補助とは別に、回復・蘇生面のみを考えても、一定時間内に行動できる回数が半減するのですから、
何らかの工夫をしないと回復が追い付かない、あるいは回復に忙殺されて必要最低限の補助を維持できない、という状況は起こりそうです。
急転直下
さて以上のように、この文章を見るだけでは、厳しそうではあるけれどもしかしたら敵の攻撃をギリギリ耐えられるのでは…と思えます。
実際、筆者ももしかしたらこれで行けるのではないかと思っていた時期がありました。
しかしここで残念な、とても残念な、これまで1回たりとも触れていなかった驚愕の事実が判明しました。
災厄の王はたまに1ターンに2回行動してきます。
はい、解散。
速攻撃破が可能ならともかく、今回の攻略は明らかに30分近い長丁場になります。
そのため、「運よくずっと2回攻撃が来ない」とか「2回攻撃が来る前に倒す」みたいなことは不可能です。
ということは、僧侶が前衛では、いつでも2連打撃を食らってゲームセットになる可能性があるのです。
たとえ一撃目でHPが1に届かず聖女が発動しなくても、聖女の発動条件はこちらの残りHPが半分以上あることですから、
HPが減った状態での二撃目に耐えられません。はい、解散解散。
秘策投入
解散した筆者は諦めずに攻略法を考え続けました。
そして数時間後、ついに最終奥義の解禁に至ったのです。
スーパースターの投入です。
スーパースターは「悪霊の神々」戦で突如ボス戦の席を獲得した職業ですが、
その実態はラリホーマという超便利呪文の存在によるものです。
しかし災厄の王は眠りません。つまり、今回の意図は別の所にあります。
スーパースターは、実は最強の攻撃と最強の防御を兼ね備えているのです。
攻撃面は「ゴールドシャワー」。
1回1000ゴールドかかるという恐ろしい技ですが、約300(多分270~330)という大ダメージを与えます。
さらにスーパースターの証を装備すれば、1回2000ゴールドかかる代わりにダメージは約600(多分540~660)となります。
そして防御面は「ボディーガード」。
自分と同HPのガードを召喚し、攻撃を代わりに食らってもらいます。
HP以上のダメージを受けるとボディガードは帰ってしまいますが、
ボディガードがいるうちは全ての状態異常も防げるという効果もあります。
但しこちらも、スーパースターの証装備時には1回500ゴールドかかるという恐ろしい技です。恐ろしいですね、出費が。
攻撃手段としてメラゾーマではなくゴールドシャワーを使えば、ぶきみなひかりは一切不要になります。
そして何より大きいのが、前に前衛とスパスタの2人を配置すれば、僧侶が後衛の位置に来れるということです!
たとえ2連打撃が来て1人死んでも、僧侶さえ生きていれば、ザオラルで立て直すことができます。
ザオラル時に僧侶が攻撃をもらっても、素早く詠唱すれば一撃目終了時に敵から離れることができ、
二撃目は壁にさえぎってもらうことが可能なはずです。
さて後衛は僧侶、前衛の1人目はスーパースターとして、もう1人は何が適任でしょうか。
おそらく攻撃力は十分であることから、バトマスよりはパラディンの方が良いでしょう。ではパラディンか戦士か。
パラディンの利点は戦士より若干打たれ強く、必殺のパラディンガードがあること。
戦士はキャンセルショットより体当たりの方が敵の行動を止められる確率が低いと言われていますが、
やいばくだきで敵の攻撃力を下げることが可能。甲乙つけがたいです。
行動は、以下のような感じを想定しています。
職業 | 主な行動 |
前衛(戦士かパラ) | 常に敵の壁となりながら、敵の行動をキャンセル。他にに刃砕き、ビッグシールド、ウェイトブレイク、ヘヴィチャージ等々 |
僧侶 | 聖なる祈りを常に保ち、回復、蘇生、ズッシード、聖女の守り。暇なら天使の祈り、ビッグシールド、スクルト |
スパ | 常にボディーガードを切らさないようにする。それ以外の時にゴールドシャワー。 |
調査プレイ
今回の戦術がある程度ぼんやり見えてくる状況になりましたので、一度調査のために実際に戦ってみることにしました。
災厄の王はダンジョンの深くにいるため、1回挑むだけでも労力が大変です。
また、再戦するには世界樹の葉が1枚と、回復のために大量の小ビンが必要になりますので、
ある程度形が見えるまでは気楽に挑むことはできません。
7月15日、5人の方に手伝っていただき、本番攻略予定の3名を加えて調査に行きました。
目的は、敵の残りHPが100%と50%の状態それぞれ「今考えている戦術」が通用するかどうかの実験です。
おそらく開幕が大変なので、残りHP50%になるまでは8人で戦い、そこで5人に死んでもらって、
3人で戦闘をすることで模擬戦を行うわけです。ゴールドシャワーに使うお金を節約するという意図もあります。
普通に考えたら、たとえ序盤を耐えたとしても、攻撃が厳しくなる中盤以降の方が心配です。
しかし結果は意外なものでした。序盤は3人以外の僧侶に何度生き返してもらっても、3人では安定することが出来なかったのですが、
HPが50%を切った状態からのスタートでは、3人以外が全員死んだ状態でも10分近く安定することができたのです。
もちろん運が良かったとか、3人が慣れてきたとか、それまでの戦闘の中で行動パターンを改善していたというのもあるのですが、
やはりHP50%以降では敵の大技が多く、詠唱に時間がかかるのが大きいようです。
一方ダメージを受けるのは1人か2人ですから、打撃と比べてそれほどの損害はありませんでした。
但し今回はスパスタがゴールドシャワーをほとんど使わないで敵から耐えられるか試験しただけですから、
本番ではゴールドシャワーで攻撃に転じるための行動時間も確保する必要があります。序盤だけでなく後半でも、戦術の改善は必要です。
戦術確立
調査の結果、戦術を練り直しました。
まず前衛は、パラディンではなく戦士です。
調査プレイの経験によれば、最大の難関は中終盤ではなく序盤、最初の25%をどう削るかという所であることは明らかです。
序盤は敵の行動は打撃と魔旋斬のみで、どちらも打撃系ですからダメージは攻撃力・守備力に依存します。
スクルトは味方の守備力を雀の涙ほど上げることができますが、
僧侶が忙しい限りにおいては使えないのと、詠唱に時間がかかるので逃げながら打つことが容易ではありません。
しかしやいばくだきでヘナトスが入れば、スーパースターのボディーガードが通常攻撃を一撃耐えられたり、
2回入れば僧侶も一撃耐えられるようになったり、前衛は魔旋斬にも耐えられるようになります。
戦士と僧侶が被弾時に聖女の守りを消費しなければベホイミ1回で回復できるので回復が間に合いますし、
スパスタは1回のボディーガードで敵の攻撃に2回耐えれば、ゴールドシャワーを使う機会が激増します。
このように、やいばくだきの存在は重要であり、これが今回前衛としてパラディンではなく戦士を入れる理由になります。
なお重要な追加戦術として、ジゴスパークは体当たりではなく後ろに逃げることとしました。
これにより戦士は僧侶に近づくことができるので、聖女の守りを容易にかけるチャンスとなります。
次に僧侶の行動。
敵の侵攻が速くて後衛の僧侶は頻繁に後退を余儀なくされ、思うように呪文が使えないので、ズッシードを必死で入れようとしていたのですが、
ズッシードは意外と詠唱に時間がかかるため、一撃をもらわずに前衛にかけることが容易ではありませんでした。
その上、壁は常に敵を押しているわけではないこともあってか、ズッシードがあっても敵の侵攻速度が変わりませんでした。
一方詠唱時間の短いものなら、ズッシードが無くても、敵に狙われている際でも自分に対してなら掛けられます。
詠唱が短いのはベホイミ、聖女の守り、聖なる祈り、ビッグシールド。
長いのはベホマラー、ズッシード、天使の祈り、スクルトです。従って、思い切ってズッシードとスクルトを完全に捨てます。
僧侶は敵に追いかけられている時間が大半ですが、その間でも自分へなら聖女・祈り・ビッグをかけることは可能です。
しかしこれでも、戦士への聖女の守りが入れにくいのが課題です。
聖女の守りは使用者から対象までの距離が近くないといけないのですが、前衛に近づくと、聖女の詠唱中に敵が来て殴られてしまい、
ヘナトスが入っていないと僧侶の聖女の守りが消えてしまうのです。
そのため、敵が僧侶を狙っていない瞬間や、壁が規定時間成立して敵が前衛に攻撃をした瞬間などに
聖女の祈りを戦士に使います。スパには必要ではないので基本的に使いません。
天使の守りについては、効果が30分と長いので、凍てつく波動さえもらわなければ1回使えばいいので、どこかで無理をして(=殴られて聖女がはがれる覚悟で)でも使う価値があります。
スパスタの行動は、当初の想定とさほど変わりません。
ボディーガードで自分がダメージを受けないことを最優先し、安全な時のみゴールドシャワーを使います。
但しゴールドシャワーは詠唱がかなり長いので、敵の行動をよく見て、まず敵が行動し、
それによって自分が対応(ボディガードの張り直し)が不要である場合のみゴールドシャワーの詠唱を開始します。
また、詠唱中も壁であり続けないといけませんから、内周側、時計回りに壁をしている場合は敵の右足で壁をしている状態で
詠唱を始める必要があります。
また、ボディーガード使用中にボディーガードを使い直すと、前のボディーガードがお辞儀をして去って行ってから
次のボディーガードが登場するのですが、その間にわずか1秒程度ガードがいない危険な状態が生まれます。
従って、まだボディーガードがある状態での張り直しは行いません。
また、当初は僧侶のベホマラー使用時などに戦士のHPが全快にならない場合、
スパスタのベホイミで追加回復を行っていたのですが、
意外とスパスタのゴールドシャワーは時間がかかり、使える機会も少ないことから、追加回復よりもゴールドシャワーを優先して撃破を急ぐ戦術に変えました。
職業 | 主な行動 |
戦士 | 常に敵の壁となりつつ、やいばくだき、体当たり。 |
僧侶 | 常に壁の後ろで行動。聖なる祈り、ベホイミ、蘇生、聖なる祈りのみを標準使用。緊急時にベホマラー、余裕あればビッグシールド、天使の祈り |
スパ | 壁を補佐しつつ、常にボディーガードを切らさないようにする。それ以外の時にゴールドシャワー。 |
まとめると以上のように安定時の行動を定めました。
なお、戦闘開始時のいわゆる開幕状態では、敵味方とも補助が全くかかっていないため、かなりの苦戦を強いられます。
ただでさえ最も辛い第一形態が出てくる上に、補助もかかっていない、というのは反則レベルです。
従って、安定状態に持っていくまでは、その後の安定時の戦術とは全く別の対応を用意する必要があります。
まず初手は、スパスタはボディーガード、僧侶は自分に聖女の祈り、戦士は魔旋斬に備えて体当たり待機です。
聖女の祈りは最速で入れれば敵の一撃目より早く入力が可能ですが、スパスタは間に合わない可能性があります。
狙われた際はHP375に対して敵の攻撃が約362ダメージ(339~385)と、死ぬ確率もわずかにあります。死んだらザオラルで復活です。
スーパースターは大地の竜玉を装備することでHPが400に上昇しますから、
ヘナトスが入っていなくても確実に一撃を耐えられますが、後述の理由によりこれは使えません。
ちなみに魔旋斬が発動すれば大惨事となりますが、使用前にモーションがあるので、戦士が高確率で体当たりで止めることが可能です。
安定するまでの間は、回復・蘇生のほぼ唯一の担い手である僧侶が狙われることが一番の心配です。
このパーティでは僧侶以外が死んでも何とかなる可能性は少しはありますが、僧侶が死ぬとまず立て直せません。
そこで、スパスタが「ひきよせのすず」を装備し、安定するまでの間、敵の攻撃を引きつけます。
今回の場合、「安定」とは以下の条件を指します。
・戦士とスパスタが前衛、僧侶が後衛、という配置を完成させる
・スパスタにボディーガードがかかっている
・僧侶に聖なる祈りと聖女の守りがかかっている
・聖女の守りが戦士にもかかっている
・やいばくだきでヘナトスが2回入っている
最初の3つと少し開けて2つを書きました。最初の3つは比較的楽に達成できるのですが、
後の2つは達成まで時間がかかるのと、無くてもそこそこ安定するためです。
そのため、上の3つの条件を満たしたら、すぐにスパスタはひきよせのすずを外します。
換装先はもちろん大地の竜玉です。
「僧侶が敵の攻撃を引きつけて戦士とスパスタが壁で抑える」という基本形に持ち込むためには、
僧侶がひきつけのすずを装備することが望ましいです。
しかし最初からひきよせのすずを付けていると、敵の攻撃のえじきになります。
具体的には初手の聖女の祈りを入れた後すぐに敵に殴られてHPが1になり、
こうなると聖女を入れても回復をしても次の二撃目で殺されます。
二撃目をかわすべく壁を形成しようにも、戦士は開幕でまず魔旋斬に備えて敵に直進しますし、
スパスタはその場で移動せず最速でボディーガードを使いますので、僧侶が二撃目から物理的に確実に免れることは難しいです。
そのため、僧侶は最初はひきよせのすずを外して戦闘を開始します。
そして、安定してきたら初めてひきよせのすずを装備します。こちらの「安定」は、
緊急で行う行動が1つもなく、かつひきよせのすずを外す動作をしている間に自分が敵に追いつかれて殴られることが無い状況、です。
壁が成立していて誰もHPが減っていなければ問題ないでしょう。
以上のような立ち回りとアクセの換装で、開幕の突破確率を上げます。
一応、開幕なら失敗してもすぐにやり直せるので、突破率が100%に近い必要はありませんが、無策で挑めば開幕突破率は0%に近いです。
1チャレンジごとに世界樹の葉を1枚使いますので、再挑戦回数には限りがあります。
以上を踏まえて、ようやく今回挑む3人のキャラの紹介です。
職業 | Lv | HP | MP | 攻撃 | 守備 | 回魔 | 早さ | 装備セット | 主なガード | その他 |
戦士 | 70 | 390 | 163 | 334 | 414 | 72 | 247 | 師団長(+2) | 呪い100%、混乱100%、おびえ100%、幻惑100% | 雷耐性30%、消費しない8% |
オニキスの魔剣(攻+12)、シルバートレイ(お60呪64雷10)、師団長頭(HP8お90)上(呪110)下(乱108)腕(消費8)足(重30)、 ダンディサングラス(効果:幻惑50)、銀のロザリオ、破幻のリング(効果:幻惑50)、ビーナスの涙(効果:雷20)、戦士の証 |
僧侶 | 70 | 345 | 262 | 196 | 311 | 384 | 336 | 水の羽衣 | 呪い100%、混乱100%、マヒ65% | 雷耐性10%、みかわし+3.4%、速度28% |
ユグドラシル(速度14)、シルバートレイ(雷10呪46)、羽衣頭(HP17)上(呪80)下(乱106痺15)足(避3.4)、魔法腕(速度14)、 癒しのメガネ(効果:回魔+)、銀のロザリオ、満月リング(効果:マヒ50)、ひきよせのすず(狙われ易い)、僧侶の証 |
スパ | 70 | 375 | 171 | 226 | 309 | 195 | 330 | 適当 | 呪い100%、混乱100%、マヒ50% | 雷耐性20%、呪文耐性14% |
素手、水鏡の盾(呪文9、光14)、マスター頭(HP21)、奇術上(呪100)、奇術下(乱104)、マタドール腕(ヘナ9)、マタドール足(洒落31) 悪霊の仮面(開幕時必殺)、銀のロザリオ、満月リング(効果:マヒ50)、ビーナスの涙(効果:雷20)、スパスタの証 |
※攻魔は使わないので省略
軽く解説を入れますと、今回も普段使っている装備品の使いまわしが基本となっています。
そのためステータスはLv70としてはそれほど高くなく、また装備も驚くほど高価なものは使っていないかもしれません。
戦士は耐性が最大になることを目的とした装備です。盾の雷耐性やおびえガードはバザーで見つけた珍しいパルプンテ品。
僧侶は敵に近づかないのではげおた対策のおびえガードは不要で、メラゾストーム対策に羽衣装備。盾と上下は新調ですが、盾以外は4人撃破時の使い回し。上記ステータスはひきよせのすず装備時です。
スパスタは呪い混乱耐性以外は他職からの使いまわし。そのため腕や仮面など意味のない装備も多いです。上記ステータスはビーナス装備時です。
挑戦時の戦闘動画
ニコニコ動画へのアップが解禁されたので、今回はそちらを使わせていただきました。
表示されるまで時間がかかるかもしれません。
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終わりに
今回の挑戦はリーサさんとバービーマミさんと共に達成しました。
リーサさんには戦士として初回撃破、7人撃破、4人撃破、サポ6撃破と全ての挑戦にお付き合いいただき、
災厄戦で最も重要となる戦士の体当たりを素晴らしい精度で入れていただきました。
バービーマミさんは今回突然この変な討伐に参加してもらうことになったかわいそうな被害者ですが、
過去のスパでのボス戦経験を生かしてすぐに戦術を理解いただくことができ、早期撃破を実現できました。
ありがとうございました。
また、事前の調査に付き合っていただいたフレイさん、マッコイさん、わたるさん、マンマユートさん、ソフィアさんにも感謝申し上げます。
あの調査によって実は最も辛いのが最初の25%までであることが判明したのは、
今回のやり込みを進める上でとても大きな情報でした。
それと、前回の「4人撃破」達成後、他にも4人撃破に成功した方々が現れましたが、
その中でニコニコ動画に「パラ・バト・僧侶・魔使」(世界樹の雫あり)の4人という撃破記録がありました。
僧侶が1人という当時の筆者とは全く発想の異なる戦術であり、
これが3人(すなわち僧侶は1人)でも行けるかもと思えるきっかけとなりました。
この場を借りて感謝申し上げます。
さて、今回はようやく納得できるやり込みを達成することができました。
と言っても、企画から半月以内で達成できていますし、
比較的楽に「正解」の戦術へたどり着けたように思います。
個人的にはドラクエ10の戦闘システム自体はもっと色々楽しむ方法があるように感じているのですが、
ドラクエ10でやり込みをやろうとすると、
1からキャラを育成するのに物凄い時間が必要だったり、
大量のゲーム内通貨が必要だったりと、色々制約が多いのが残念です。
そういう意味では、セカンドディスクでオフラインモードにも追加があったらいいなーなどと思っているのですが、
そんなことを思っている人はあまりいなさそうなので実現は難しいでしょう。
今後も余り手間のかからない範囲で、今回のようにやり込みを楽しめたらいいなと思っています。